仕入原価は、仕入れた食材の金額のこと。
日々の原価管理に仕入原価を使えば、月末に仕入が多すぎて支払いに困るということがなくなります。
ここでは、原価管理初心者向けに、仕入原価をつかった管理方法を説明します。
writer:Asuka Food Consulting
>➀原価の基礎知識 仕入原価
>➁仕入原価をつかった管理方法
>➂仕入原価は業者別に管理する
>④仕入原価表をエクセルで作る
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飲食店 仕入原価管理表 2025年版の販売ページ
飲食店で使用する、 「仕入原価管理表 2025年版」の販売についてのページです。 仕入原価管理表 2025年版の三つの特徴 1.現在の仕入原価率が一目でわかる 2.日々の入 ...
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Table of Contents
step1. (初級編)
原価管理は毎日行う
今まで、原価管理を行ったことがない方は、この初級編からスタートしましょう。
ある程度管理ができる方は、
>➂仕入原価は業者別に管理する
をご覧ください。
原価管理を毎日実施するといっても、難しくはありません。
売上高は、閉店後に毎日計算して記帳していますよね。
その売上高の横に、本日仕入れた食材の合計金額を記入するだけです。
原価管理を実施していないお店は、
その日に納品、購入された
・納品伝票
・レシート
などの食材の金額を計算し、上記を参考にノートやパソコンに記入することから始めてみましょう。
表1 仕入原価管理表
上記、表1 仕入原価管理表を解説していきます。
「累計仕入原価」という項目があります。
これは、日々の仕入の金額を加算することにより、いま、仕入額がどのぐらいなのかがわかるようになっています。
そして、月末後に請求書が届いても、金額がわかっているので慌てる必要はなくなります。
この表であれば、営業中の暇な時間にも記入できます。
確認は必要ですが、アルバイトでもできるお仕事です。
一ヶ月も続ければ、習慣化されます。
まずは、一ヶ月頑張ってみましょう。
ポイント
仕入れた食材の金額を、毎日、記帳する
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飲食店 仕入原価管理表 2025年版の販売ページ
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step2. (中級編)
日々の原価管理は「仕入原価率」で管理する
ここからは、中級編です。
上記の方法になれたら、一歩進んで「仕入原価率で管理」する方法を説明します。
二か月目は、この方法にチャレンジしてくださいね。
日々の原価管理を、仕入原価(金額)だけで管理するのではなく、
仕入原価率(割合)で管理する方法です。
表2
上記の表2は、先の表1に「累計仕入原価率」の項目を追加しています。
累計仕入原価率の計算は、
累計仕入原価÷累計売上高×100%=累計仕入原価率
試しに、4月1日の累計仕入原価率の計算を上の式に当てはめると、
50,000円÷100,000円×100%=50.0% になります。(表2で確認)
なぜ、原価率で管理するのかというと、下の表3を見てください。
表3
4月から5月、売上が上がれば、仕入原価もアップしています。
5月から6月、売上が下がれば、仕入原価も下がっています。
仕入は売上によってコントロールするので当然ですよね。
表4を見てください。
表4
表3の仕入原価率を計算してみました。
各月を仕入原価率で見ると、実は同じ割合なのです。
ここでは、わかりやすいように仕入原価率を同じにしていますが、
あなたのお店も、ほとんど、月による仕入原価率のバラツキはないはずです。
これは、売上構成比によるもので、理論原価やABC分析を理解していればわかると思います。
ようするに、売上が変わっても、売れる商品の割合が同じだからです。
売上が変わっても、仕入原価率がほぼ一定なら、仕入原価率を基準にして仕入れれば良いわけです。
先の表2で説明すると、
表2
仮にこのお店が、原価率30%のお店だとすると、
現状は、41%なので、11%仕入が多いということがわかります。
しかし、原価だけでみると、25万円が多いのか少ないのかわかりません。
上記は例として、4月、5月、6月と同じ年の月を比べましたが、
前年の4月と今年の4月の仕入原価率というふうに、基本は前年同月と対比します。
ポイント
仕入は金額ではなくて、仕入原価率で管理する
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まとめ
ここまでをまとめると、
step1で、仕入原価を毎日管理すれば、月末の仕入原価がいくらかわかります。
・請求書が届いても驚くことはない
step2で、仕入原価率で管理すれば、いくらに仕入をおさえないといけないかがわかります。
・売上に対して、いくらの仕入額が適正なのかがわかる
原価管理にだいぶなれてきましたか?
step3 上級編では、
実際に店舗で使用している仕入管理表をもとに、
・仕入を業者別に管理
・仕入原価率を金額に直す
これらをマスターすると、原価管理の根本である「適正な利益をだすこと」へ大きく前進します。
あと少し、頑張ってみましょう。
>仕入原価は業者別に管理する方法はこちら
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飲食店の原価について理解するには、
下記内容を順にお読みいただくことをお薦めします。
3. 仕入原価を使った管理方法