仕入原価は、日々の原価管理に応用できます。
日々の原価管理につかえれば、月末に仕入が多すぎて支払いに困るということがなくなります。
また、原価管理の本来の意味である「適正な利益の確保」に役立ちます。
それでは、仕入原価の管理、第三回上級編を学んでいきましょう。
writer:Asuka Food Consulting
>➀原価の基礎知識 仕入原価
>➁仕入原価を使った管理方法
>➂仕入原価は業者別に管理する
>④仕入原価表をエクセルで作る
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仕入原価は業者別に管理する(上級編)
仕入原価管理が初めての方向けに「初級編~中級編」として説明してきました。
ここでは、上級編として、業者別に管理する方法をエクセルを用いた「業者別仕入管理表」をもとに説明します。
仕入原価は業者別に管理するのが原則です。
ここで言う業者とは、専門業者のことで、
お肉を専門に扱っている業者、生鮮食品を専門に扱っている業者などを指します。
個人店で業者との取引がなく、スーパーなどで購入しているお店は、食材別に管理しましょう。
仕入を業者別に管理する理由は、仕入原価率が目標よりも高ければ、
・どこの業者の仕入が多かったのかが分かる
・原因が特定できれば改善策をとりやすくなる
からです。
業者別仕入管理表の作り方
下記は、エクセルで作成した「業者別仕入管理表」です。
この管理表の特徴は、「計測」と「分析」に欄をわけていることです。
日々の仕入額や仕入率を見るには、「計測の欄」を、仕入をするときには、「分析の欄」を見るだけです。
日々の入力も、二か所のみ
計測の欄に売上高と仕入金額を入力すれば、あとは自動で計算されます。
分析欄をご覧ください。
この管理表の最大の利点は、目標に比べて、仕入れた業者の金額が多いか少ないかが一目でわかることです。
現状は、
・A業者の仕入れが目標とくらべて、24,200円く仕入れている
・B業者の仕入が目標とくらべて、650円少ない
日々の管理は仕入原価率で実施しますが、仕入は現金ですので、率を金額に直せば、仕入れる時に調整できます。
ポイント
仕入管理表を作成する三つのポイント
・業者別に仕入金額を分ける
・仕入原価率で管理する
・仕入原価率を金額に直す
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仕入原価管理のメリットとデメリット
メリットは、
食材の納品書やレシートの金額を売上高で割ることにより、簡単に仕入原価率が算出できることです。
目標値を設定していれば、現在の仕入原価率との差額から、月中に仕入を売上に合わせて調整することが可能です。
デメリットは、
仕入れた食材が仕入れた月に販売できないと在庫となり、仕入れた月の仕入原価率はアップします。
在庫となった食材が、翌月に販売されれば、その月の仕入原価率は下がります。
また、使用期限が切れてしまったり、管理不足による腐敗など、売上に貢献できない食材があれば、仕入原価には含まれるが、売れていないため、仕入原価率はアップします。
三つの原価には、それぞれに長所と短所があります。
仕入原価の短所を補ってくれるのが、理論原価と実際原価です。
まとめ
仕入原価は、業者別または、食材別に管理する
仕入原価は、初心者にも簡単に原価を計算できる
メリットは、目標と照らし合わせることにより、月末までにコントロール(調整)することが可能
デメリットは、その月に仕入れた食材を、その月に販売できなかったとき、在庫となるため正確性は劣る
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飲食店の原価について理解するには、
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4. 仕入原価は業者別に管理する