原価管理

飲食店 仕入原価をつかった管理方法

Asuka Food Consulting

はじめまして。Asuka Food Consultingでは、長年の飲食事業経験で得た、知識や経験を基に飲食事業者様をサポートしております。 ※サポートのご依頼は、「サポート依頼ページ」をご覧ください。

仕入原価は、仕入れた食材の金額のこと。

日々の原価管理に仕入原価を使えば、月末に仕入が多すぎて支払いに困るということがなくなります。

ここでは、原価管理初心者向けに、仕入原価をつかった管理方法を説明します。

writer:Asuka Food Consulting

 

>➀原価の基礎知識 仕入原価
>➁仕入原価をつかった管理方法
>➂仕入原価は業者別に管理する
>④仕入原価表をエクセルで作る

 

>理論原価の基礎知識
>実際原価の基礎知識

 

step1. (初級編)
原価管理は毎日行う

今まで、原価管理を行ったことがない方は、この初級編からスタートしましょう。

 

ある程度管理ができる方は、
>➂仕入原価は業者別に管理する
をご覧ください。

 

原価管理を毎日実施するといっても、難しくはありません。

売上高は、閉店後に毎日計算して記帳していますよね。

その売上高の横に、本日仕入れた食材の合計金額を記入するだけです。

 

 

原価管理を実施していないお店は、

その日に納品、購入された
・納品伝票
・レシート
などの食材の金額を計算し、上記を参考にノートやパソコンに記入することから始めてみましょう。

 

表1 仕入原価管理表

 

 

上記、表1 仕入原価管理表を解説していきます。

「累計仕入原価」という項目があります。

これは、日々の仕入の金額を加算することにより、いま、仕入額がどのぐらいなのかがわかるようになっています。

そして、月末後に請求書が届いても、金額がわかっているので慌てる必要はなくなります。

 

この表であれば、営業中の暇な時間にも記入できます。

確認は必要ですが、アルバイトでもできるお仕事です。

一ヶ月も続ければ、習慣化されます。

まずは、一ヶ月頑張ってみましょう。

 

ポイント

仕入れた食材の金額を、毎日、記帳する

 

step2. (中級編)
日々の原価管理は「仕入原価率」で管理する

ここからは、中級編です。

上記の方法になれたら、一歩進んで「仕入原価率で管理」する方法を説明します。

 

二か月目は、この方法にチャレンジしてくださいね。

 

日々の原価管理を、仕入原価(金額)だけで管理するのではなく、
仕入原価率(割合)で管理する方法です。

 

表2

 

 

上記の表2は、先の表1に「累計仕入原価率」の項目を追加しています。

 

累計仕入原価率の計算は、

累計仕入原価÷累計売上高×100%=累計仕入原価率

 

試しに、4月1日の累計仕入原価率の計算を上の式に当てはめると、

50,000円÷100,000円×100%=50.0% になります。(表2で確認)

 

なぜ、原価率で管理するのかというと、下の表3を見てください。

 

表3

 

4月から5月、売上が上がれば、仕入原価もアップしています。

5月から6月、売上が下がれば、仕入原価も下がっています。

仕入は売上によってコントロールするので当然ですよね。

 

表4を見てください。

 

表4

 

 

表3の仕入原価率を計算してみました。

各月を仕入原価率で見ると、実は同じ割合なのです。

ここでは、わかりやすいように仕入原価率を同じにしていますが、

あなたのお店も、ほとんど、月による仕入原価率のバラツキはないはずです。

 

これは、売上構成比によるもので、理論原価やABC分析を理解していればわかると思います。

ようするに、売上が変わっても、売れる商品の割合が同じだからです。

 

 

売上が変わっても、仕入原価率がほぼ一定なら、仕入原価率を基準にして仕入れれば良いわけです。

 

先の表2で説明すると、

表2

 

仮にこのお店が、原価率30%のお店だとすると、

現状は、41%なので、11%仕入が多いということがわかります。

しかし、原価だけでみると、25万円が多いのか少ないのかわかりません。

 

上記は例として、4月、5月、6月と同じ年の月を比べましたが、

前年の4月と今年の4月の仕入原価率というふうに、基本は前年同月と対比します。

 

ポイント

仕入は金額ではなくて、仕入原価率で管理する

 

まとめ

ここまでをまとめると、

step1で、仕入原価を毎日管理すれば、月末の仕入原価がいくらかわかります。

・請求書が届いても驚くことはない

step2で、仕入原価率で管理すれば、いくらに仕入をおさえないといけないかがわかります。

・売上に対して、いくらの仕入額が適正なのかがわかる

 

原価管理にだいぶなれてきましたか?

 

step3 上級編では、

実際に店舗で使用している仕入管理表をもとに、

・仕入を業者別に管理

・仕入原価率を金額に直す

これらをマスターすると、原価管理の根本である「適正な利益をだすこと」へ大きく前進します。

あと少し、頑張ってみましょう。

 

>仕入原価は業者別に管理する方法はこちら

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飲食店の原価について理解するには、

下記内容を順にお読みいただくことをお薦めします。

1.原価の基礎知識 原価とは

2. 原価の基礎知識 仕入原価

3. 仕入原価を使った管理方法

4. 仕入原価は業者別に管理する

仕入原価表をエクセルで作る

5. 歩留まりと個別商品原価

6. 原価の基礎知識 理論原価

7. 理論原価を使って原価を下げる方法

8. 原価の基礎知識 実際原価

9. 適正在庫とは?

10. ロスの原因と対策

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